墓場

ただの日記

20210504

いろいろと書いておこうと思ったことはあったものの、1年以上経ちましたね。バカ。

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はい、今日はこちら。

ドッグイヤーカンパニーさんより4月24日から販売開始されたものです。

 cvは涼花みなせさん、シナリオはこのえゆずこさんになります。このえゆずこさん!?そうだったんだ……。

メチャクチャにざっくりとまとめると、激烈に薄幸で孤独を抱える女の子とうまいことやってなんやかんやでハッピーエンドするやつです。心の内に眠るメサコンという名の猛獣が解き放たれそうになり、危険を感じました。

皆さんは文字を読むことができると思うので、詳細は各自で販売ページを開いて確認してください。

結構細かい設定があるんですけど、本題に繋がる重要なポイントとして、ヒロインの女の子は聴覚が不自由というものがあります。これ……設定を絡めた構成と演出が上手いな~~!!!と感心しました。

本題に入る前に、まず音声作品には避けられないものがある(と思っている)んですけど、それは「会話シーンにおけるオウム返し」です。

これは気にならない人から親の仇のように憎んでいる人までいるのではないでしょうか。私は結構気になるので、1トラック中に数回とか、全体を通して多用されるとかなり厳しいです。とはいえ確実に「現在からその先、あるいは前の状況/シチュエーション」を会話シーンにおいて一手で説明できるという点では味覇(もしくは創味シャンタン)くらい便利なんだと思います。

では何が気になり、親の仇のように憎むまでに至るのかということなのですが、やはり不自然極まりないことから没入感が削がれてリスナーである私と作中の私(俺クン)を一撃で大きく乖離させてしまうことです。日常の会話の中で相手に話しかけた言葉をそっくりそのまま返されてから会話を続けられたらどう考えても怖いでしょ。

あとは会話シーンにおける空白を埋められると、私と俺クンはやはり乖離しがちです。その瞬間はシンクロしてるんだからそこで気持ち悪いセリフ回しとかされてたら最悪じゃないですか。想像の中でまでそんなに気持ち悪くならないでくれ。

それでようやく本題にはいるんですけど、この作品においてはオウム返しによる不自然さ、違和感といった匂いをうまく消しているなということを感じたわけですね。

前述したように、ヒロインである栞は聴覚が不自由です。ということは会話によるコミュニケーションというのは当然成立させにくいですよね。

そこで俺クンは簡単な手話を覚えるわけです、賢いですね。手話は当然音としては聞こえないので作品の媒体的にセリフにせざるを得ないでしょう。しかし覚えたてなので拙いかもしれませんね。それ故に手話の確認のために聞き返すという状況が成立します。すごくないですか?これには感動のあまりに柏手を打ちました。

そして筆談です。トラックとトラックの間でどれくらいの時間が作中で経過しているかはわかりませんが、日常会話をこなせるレベルまで手話を覚えるのは困難でしょうからね。

筆談においても、書いた内容を読み上げられることはないのでは?とか、会話シーンにおける空白を埋められていて気になりポイントに該当するのでは……とも思いましたが、まあ……程度問題でしょうか……。結構長めの文を丸々読み上げられたりしたら気になるかもしれませんが、会話のための一言、二言くらいなら不自然とも言い切れないでしょう。考えてるうちにだんだんわからなくなってきましたが、これもまたかなりの感動を覚えました。

手話もですが、そもそも音として伝わらない(あるいは伝えていないというべき)ことであるためにオウム返しに近いセリフにされても違和感が少なかったのではないでしょうか。

私の感動の5分の1も伝わってないと思う。すまないみんな……。

もうだんだんわからなくなってきたので〆ますけど、オウム返しも含めて聞き返しそのものが使わざるを得ないが腕が出るという難しい問題なのかもしれないなと思いました。

皆さんもこれから音声作品を聴くときには気にしてみてくださいね。これがインターネットを経由して振りまく呪いであることだけは伝えておきます。

 

最後にドッグイヤーカンパニーさんの作品を聴いた中で一番好きなのはこちらです。

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